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2010年 8月-9月 「誕生」ラッシュ・フィルムの調査とデジタル化
土方巽記念アスベスト館に所蔵されていた「誕生」35mmフィルムの調査を開始。
株式会社IMAGICAに依頼し内容を確認したところ、上映用のフィルムではなく、ラッシュ・フィルムであることが判明。国際交流基金の協力のもとに、テレシネを行いデジタル化した。
Research and Digitisation of The Birth (rush prints).
We started the investigation on The Birth film stored in Asbestos Studio.
Thorough the film check by IMAGICA Corp., the film turned out to be the rush prints of The Birth, and digitised with cooperation from Japan Foundation.
2010年 秋 「誕生」の関連資料の調査
土方巽アーカイヴにて、「誕生」に関連する資料の調査を実施。
アスベスト館の資料に、土方巽が使用していた「誕生」の台本などを確認。
「誕生」の監督、秋山智弘氏から寄贈されていた北海道硫黄山でのロケ写真とあわせて調査を継続する。
Documentary Research at RCAAA, Keio
Research on the documents concerning The Birth at Hijikata Tatsumi Archive.
The documents includes the script and the photographs of the shooting in Hokkaido endowed by Akiyama Tomohiro, the producer of the film.
2010年 秋 撮影・上映機材についての情報収集
アストロラマでの上映、撮影に関わるシステムを手がけた株式会社五藤光学研究所の鈴木雅晴氏がアート・センターに来訪される。
五藤光学研究所の手がけた仕事についてお話をうかがい、みどり館の公式パンフレットなど貴重な資料の提供をうける。
Research on the shooting and screening equipments.
Suzuki Masahiro from GOTO INC (the main developer of Astrorama) visited the archive and talked about GOTO INC’s work. He kindly offered us some documents on Astrorama.
2011年 1月21日 ラッシュ・フィルム 初上映
慶應義塾大学アート・センターで「没後25年 土方巽を語ること」を開催。
土方巽の命日1月21日に、土方巽と舞踏について語り合うという催し。
デジタル化された「誕生」のラッシュフィルムを初上映し、あわせてプロジェクトの概要や進行状況を紹介した。
First screening of the rush prints
The rush prints were screened in the event “The 25th anniversary of Hijikata Tatsumi's death / Talking together about Hijikata Tatsumi”. Morishita Takashi introduced the overview and the progress of the project.
2011年 2月3日-4日 大阪での調査
みどり館の運営母体であった株式会社みどり会の本社を大阪心斎橋に訪ねる。
みどり会の倉庫には、アストロラマのパンフレット、ニュースレター、記録写真などの関連資料、そして缶に入った沢山のフィルムが保管されていた。
今回の調査では、資料の概要を確認・記録するにとどめ、改めてフィルムの調査にうかがうことにする。
みどり会につづき、日本万国博覧会記念機構に足を運ぶ。万国博覧会記念機構にも、ニュースレターなどの紙資料や写真が残されていた。
現物を確認することはできなかったが、上映に使用されたフィルムも保管されているとのこと。みどり会のフィルムと併せて調査を続ける。
Research in Osaka
We visited The Midori Kai Co.,Ltd. (the administrator of Astrorama) and Commemorative Organization for the Japan World Exposition ’70 in Osaka. The materials stored in Midori Kai includes leaflets, newsletter, photographs and lots of films. We will check the film in detail next time.
In Commemorative Organization for the Japan World Exposition ’70, we have found some paper documents and photographs. The film used for screening is also stored there (yet unseen).
2011年 4月22日 五藤光学研究所 インタビュー
府中の五藤光学研究所にて、アストロラマの開発と映像制作に関わった望月征司氏(退職)、高橋由昭氏、鈴木雅晴氏にインタビューを行った。
Interview: GOTO INC
We interviewed the developers of Astrorama, Mochizuki Seiji, Takahashi Yoshiaki, Suzuki Masaharu from GOTO INC.
2011年 5月25日-26日 大阪でのフィルム調査
前回の調査の結果を踏まえ、みどり会で保管されているフィルムの調査を実施。
缶に入ったフィルムが20缶保存されているが、そのうち10缶のラベルに「The Birth」の文字が見られた。
IMAGICAの三浦和己氏の協力を得て、フィルムの仕様、コンディションを確認した。
フィルムは、おそらくは上映に使用された70mmポジフィルムで、劣化や褪色は見られるものの、デジタル化などの作業には耐える状態と思われる。
フィルムを広げての内容の確認は専門機関でしか行えないため、フィルムの一部をあらためて借り受けることになった。
また、今後の成果公開のための研究資料として、ニュース・レター、プレス用の写真などの資料も借用も依頼した。
Film check in Osaka
We visited Midori Kai in Osaka again to check the films. There were twenty canned-films, and ten of them had The Birth labels. With the help of Miura Kazuki from IMAGICA, we examined the format and the condition of the film. Probably the films stored in Midori Kai are 70mm-format-films for screening. Though there was deterioration and discoloration, the films were not too damaged to be digitised.
We decided to borrow two of the films for the checking in IMAGICA, Tokyo.
2011年 6月8日 「誕生」フィルム 借り受け
大阪に再々度出張し、みどり会にて、フィルム(2缶)を借り受ける。
IMAGICAウェスト(大阪市)を経由してIMAGICA本社(東京、五反田)へ搬送。
Bringing the films to Tokyo
We borrowed two of the films from Midori Kai. The films were carried to IMAGICA, thorough IMAGICA West.
2011年 6月17日 IMAGICAでフィルムチェック
東京、五反田のIMAGICA本社にて、上映用70mmポジフィルムをチェック。
フィルムはかなり褪色し、赤みが強く出ていて、全体的にやや縮んでいるとのこと。
大阪より搬送した2本のフィルムのうち1本に、土方巽の姿をついに確認する。煙の中から現れ出る土方巽。そして、土方の細かい足の動きのカットがつづく。
残念ながら映写機にかけることは、フィルム保護のためにできないが、ともかくも上映フィルムに土方巽を見ることができた。
17 June, 2011 Film check at IMAGICA, Tokyo
At IMAGICA Tokyo, we checked the 70-mm format films and found out that the films have considerably discoloured, become reddish and shrunk a little bit.
The figure of Hijikata Tatsumi, standing in smoke and moving legs finely, appeared in one of the two films.
We couldn’t put the films on the projector because of their conditions, but we finally grasped the images of Hijikata in 1970.
2011年 7月7日 オープンリールチェック
デジタルヘリテージデザインに依頼し、みどり会に保管されていたオープンリールのテスト再生を行った。
黛敏郎の楽曲が収録されているレコードの内容と比較をするため、今後デジタル化を行う。
7 July, 2011 Checking open reel tape
In cooperation with Digital Heritage Design, we checked the open reel tape stored in Midori Kai. We will digitise the tape and compare the pieces of music with the ones in the official record (7-inch).
2011年 7月13日 「誕生」フィルム 追加借り受け
6月のフィルム・チェックの結果をうけて、みどり会より「誕生」の残りのフィルムを借り受ける。
IMAGICAウェスト(大阪市)を経由してIMAGICA本社(東京、五反田)へ搬送。
13 July, 2011 Bringing rest of the films to Tokyo
Following the film-checking in June, we borrowed the rest of the films from Midori Kai. The films were carried to IMAGICA, thorough IMAGICA West.