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1950年代末に始まり、1986年の死の直前までつづく、迷宮のごとき土方巽の多彩な舞踏活動を、色彩豊なポスターをポータルにしてガイダンス

暗黒舞踏派解散公演 《性愛恩懲学指南図絵—トマト》 1966.7.16~18

会場
紀伊國屋ホール(新宿)
作品名
性愛恩懲学指南図絵—トマト
構成・演出・振付
土方巽
出演
土方巽 / 大野一雄 / 大野慶人 / 石井満隆 / 笠井叡 / 藤井邦彦 / 川名かほる ほか
美術
風倉匠 / 野中ユリ

About the poster

寸法
105.0*75.0
デザイン
野中ユリ NONAKA Yuri

About the performance

「あんま」と「バラ色ダンス」につづく暗黒舞踏派公演である。この3公演は、公演のスタイルや表現の手法からして、実験的三部作といってもよい。土方の舞踊作品では、記号が注目されるが、物語やテーマが明確に示されないことが多い。

しかし、この<トマト>はギリシア神話に材を取った姉と弟の近親相姦の話であることを土方の言として加藤郁乎が伝えている。姉の登場である。

大野一雄が燕尾服に短めのズボンを身につけ、鼻の穴に鳥の嘴状のものを入れてコミカルな姿で出演。土方自身の踊りについては、写真も残されていない

常連となったパフォーマー風倉匠は、客席上部から椅子に腰掛けてゆっくり降下するパフォーマンスを行う。舞台の背景画はミケランジェロの「天地創造」の模写だったが、土方は絵具をかけて汚してしまう。

ポスター、チラシ、チケットのデザインを野中ユリが担当する。白地に薄いグレーのインクで印刷されたポスター、白地に白色のインクで印刷された案内状は、それぞれ緑の心臓や雲母がコラージュされている。

なお、「暗黒舞踏展示コレクション」として、名だたる作家の作品がロビーに展示・販売され、売上げが公演費用に充当されたという。出品作家は、加納光於、中西夏之、菊畑茂久馬、谷川晃一、赤瀬川原平、宇佐美圭司、三木富雄、野中ユリ、瀧口修造といった顔ぶれだった。

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