没後40年 土方巽を語ることXV
土方巽没後40年を迎えて、2026年1月21日に「土方巽を語ることXV」を開催いたします。
2025年も土方巽と舞踏をめぐって、さまざまなことがあり、土方巽の舞踏が香港、ポーランド、メキシコなど海外に広く紹介されることとなりました。
そして、土方巽と長く交流があった方々も幽冥境を異にされています。刀根康尚さん、合田成男さん、内藤正敏さん、そして玉野黄市さんらです。
現代音楽の刀根さんは1960年代初めから土方巽とコラボレーションを行ない、舞踏批評の合田さんは1959年の〈禁色〉から土方巽の活動を見続けてきました。そして、舞踏家の玉野さんは1960年代半ばにアスベスト館の門をたたいた土方巽の最初の弟子と言っていいでしょう。
土方巽との長い関わり合いをもつ方々を失いつつ、なお土方巽を語りつづけることから新しい年を始めます。
ちょうど50年前の1976年、アスベスト館附属のAsbestos-hallでは白桃房連続公演を敢行し多くの観客を迎えていました。ついには土方巽は入場者「千五百名限定」と高らかに謳うほどでした。それから、もはや半世紀ということですが、舞踏の推移は目まぐるしいばかりです。
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土方巽没後40年のゲストに小林嵯峨さんを迎えます。小林嵯峨さんがアスベスト館に入門したのは1969年ということです。当時のつまり幻獣社の小林嵯峨さんを知る人も少なくなっています。それだけに、その数少ない往年の嵯峨ファンにとって、歌舞伎町に売られた「私の娘」の踊りは幻のように揺曳していることでしょう。
もはや「娘」ではない小林嵯峨さんですが、今も日本を代表する舞踏家として、海外に出向いて土方巽の舞踏を教え小林嵯峨の舞踏を演じています。
小林嵯峨さんには師土方巽についても同志玉野黄市についても、そして世紀を超えた現在の小林嵯峨についても、尽きないお話をいただくことにします。
(森下隆記)
*諸般の事情により、開催形態や内容に変更が生じる可能性がございます。必ず直前にアート・センターHPをご確認の上、お越しくださいませ。
★フライヤー:ダウンロード
日時
2026年1月21日(水)18:00開会
場所
慶應義塾大学三田キャンパス 東館6F G-Lab(キャンパスマップ⑬)
対象
どなたでもご参加いただけます・入退場自由
オンライン配信あり(Zoom Webiner)
費用
参加無料
お申し込み方法
事前申し込み不要
登壇者/出演者
ゲストスピーカー:小林嵯峨
小林 嵯峨
1968年に土方巽の舞踏に出会い衝撃を受け翌年〈土方巽燔犠大踏鑑〉に入門。新宿アートシアター/「四季のための二十七晩」、西武劇場/「静かな家」、京都大学西部講堂/「夏の嵐」等数々の土方巽作品に主要メンバーとして出演。1975年独立、立花隆一と共に〈彗星倶楽部〉を結成、独自の活動を開始する。その後1985年には〈小林嵯峨+鵟NOSURI〉を結成し、無意識の世界に参入する「アウラシリーズ」を行う。シアタートラム/「月姫(GEKKI)-無意識の花」など。その後2019年からはソロおよびグループにて「無題シリーズ」を行い舞踏の原点へと朔行、そこから再度新たな視線や可能性を探る作業を行っている。ヨーロッパをはじめ海外での活動も多い。(1980年にはJapan Festivalに参加、芦川羊子とともに土方巽作品「日本の乳房」を上演し、欧州6か国を巡演。)
2024年自身の集大成とも言える「幻の字の子供」をテルプシコールにて上演、この作品に於いて2024年度舞踊批評家協会賞を受賞する。同年1977年のソロ公演「にがい光」の上映、WS、パフォーマンスをYale大学にて行う。
著書:『うめの砂草―舞踏の言葉』/アトリエ・サード
タイムテーブル
「没後40年 土方巽を語ることXV」
17:00 開場
18:00 開会
土方巽と舞踏を語る(ファシリテーター:森下隆)
19:00 ゲスト登壇
20:00 閉会予定
お問い合わせ
慶應義塾大学アート・センター土方巽アーカイヴ 担当:石本
Tel: 03-5427-1621 Email: pj.ca.oiek.c-tra@otomihsi
主催・共催など
主催:慶應義塾大学アート・センター
企画:慶應義塾大学アート・センター土方巽アーカイヴ、ポートフォリオBUTOH
協力:土方巽アスベスト館、NPO法人舞踏創造資源
本事業は2025年度科学研究費基盤研究(c)「動きのアーカイヴ」における実証的研究──アーカイヴの創造的利用における国際連携(25K03758)の助成をうけています。
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KeMCo新春展2026「馬の跳ねる空き地」
慶應義塾大学三田キャンパス 東別館3階、慶應義塾ミュージアム・コモンズにてKeMCo新春展2026「馬の跳ねる空き地」が開催されています。《燔犠大踏鑑第二次暗黒舞踏派結束記念公演・四季のための二十七晩》〈ギバサン〉の舞台写真などあまり公開されてこなかった資料が展示されております。ぜひご覧ください。