慶應義塾大学アート・センター Keio University Art Center

アート・アーカイヴ資料展XIX × プリーツ・マシーン3:中嶋興―MY LIFE

本展では、中嶋興の《MY LIFE》に焦点を当て中嶋の制作の諸断片と出来事を折り畳む方法を通じてアーカイヴを作るという営みについて思考する。

● 関連イベント

  • 中嶋興「MY LIFE編集室―編集から変集へ」(公開制作)
    中嶋興自身が以下の日程で展示会場にて《MY LIFE》の編集を行い、最新版を11/01に上映する。
     
  •  トーク・セッション
    中嶋興と彼に関連する人物を招き、制作とアーカイヴについて議論する。
     
  •  上映会
    中嶋興の映像作品を「映像作品特集」「ビデオアース特集」「インスタレーション記録作品特集」3つのテーマで上映し、最終日に《MY LIFE》の最新編を上映する。
     
  • 公開アーカイヴ構築
    会期中は水、木曜日のいずれかに、慶應義塾大学アート・センター・アーカイヴが所管する中嶋興コレクションの資料を用い、中嶋興年表作成 と写真整理作業を会場にて行う予定であり、資料(60年代から70年代にかけての中嶋の写真は初公開)に接する貴重な機会となる。

イベント日程
09/11(水)14:00-18:00|公開制作|
      中嶋興「MY LIFE編集室―編集から変集へ!」
      会場:アート・スペース
       14:00-16:00|公開アーカイヴ構築|
      会場:アート・スペース
09/12(木)14:00-16:00|公開アーカイヴ構築|
      会場:アート・スペース
09/18(水)15:00-17:00|上映会|
      映像作品特集:《穴ポコ》《精造器》《生物学的サイクル》他
      会場:アート・センター 2F
       13:00-14:30|公開アーカイヴ構築|
      会場:アート・スペース
09/25(水)14:00-18:00|公開制作|
      中嶋興「MY LIFE編集室―変化と編集術」
      会場:アート・スペース
       14:00-16:00|公開アーカイヴ構築|
      会場:アート・スペース
09/26(木)14:00-16:00|公開アーカイヴ構築|
10/02(水)15:00-17:00|上映会+トーク|
      「ビデオアース」特集:CATV番組
      中嶋興×伊東啓二×久保仁志|
      伊東啓二とともにビデオアースの活動の全盛期
      会場:アート・センター 2F
       14:00-16:00|公開アーカイヴ構築|
      会場:アート・スペース
10/09(水)14:00-18:00|公開制作|
      中嶋興「MY LIFE編集室―編集はカオスとカオスの破れ」
      会場:アート・スペース
       14:00-16:00|公開アーカイヴ構築|
      会場:アート・スペース
10/10(木)14:00-16:00|公開アーカイヴ構築|
      会場:アート・スペース
10/16(水)15:00-17:00|上映会|
      インスタレーション記録作品特集
      会場:アート・センター 2F
       13:00-14:30|公開アーカイヴ構築|
      会場:アート・スペース
10/18(金)18:00-20:00|トーク|
      中嶋興×中森じゅあん×久保仁志|タオイズム「陰陽五行」思想と哲学
      会場:G-Lab(三田キャンパス東館6F、地図はこちら
10/23(水)14:00-18:00|公開制作|
      中嶋興「MY LIFE編集室―編集の破れ」
      会場:アート・スペース
       14:00-16:00|公開アーカイヴ構築|
      会場:アート・スペース
10/24(木)14:00-16:00|公開アーカイヴ構築|
      会場:アート・スペース
10/30(水)14:00-16:00|公開アーカイヴ構築|
      会場:アート・スペース
11/01(金)18:00-20:00|上映会+トーク|
      最新《MY LIFE》上映会+トーク・セッション|
      中嶋興×久山和宣×瀧健太郎×中川陽介×久保仁志|MY LIFE MY LIFE
      会場:G-Lab(三田キャンパス東館6F、地図はこちら

*イベントは予約なくどなたでもご参加いただけます。また、予告なく、イベントが変更になる場合があります。その際はご容赦下さい。最新情報はHPでご確認下さい。


トークの登壇者プロフィール

● 中森じゅあん(なかもりじゅあん)
中嶋興の妻であり、《MY LIFE》の出演者。27年間フリーランスのコピーライターとして活動。中国算命学第16代総家文学博士故高尾義政の直門第1回生。長年、中国算命学の研究と心理療法に基づくカウンセリングを行ってきた。現在、ワークショップ、著述、講演、トーク・セッションなどを各地で行っている。

● 伊東啓二(いとうけいじ)
‘49年生まれ。さまざまな映像作品を手がけ、1990年には有限会社ビデオアースケーツーを設立(2016年解散)。主な制作作品に「ドキュメンタリー横井正一と都はるみ」(自主制作、1976年)、「芹沢光治良ーゆかりの人、文学ーその魅力を探る」(沼津市芹沢光治良記念館、2016年)などがある。

● 久山和宣(くやま かずのぶ)
日本とアジアの文化芸術交流やドキュメンタリー映像などの制作を行い、特に中嶋興氏の記録映像を3年ほど前から継続的に撮影している。

● 瀧健太郎(たき けんたろう)
'73年大阪生まれ。横浜国立大学大学院博士後期課程都市イノベーション専攻修了。建築ファサードやオブジェにヴィデオ投影した作品制作のほか、ヴィデオアート先駆者の証言を集めた記録映画「キカイデミルコト」('11)などを手掛ける。
WEBリンク(www.takiscope.jp

● 中川陽介(なかがわ ようすけ)
1982年佐賀県生まれ。自ら賄った電力で映像展を行う『STAND! ALONE!!』(2014、北九州)、美術館の改装の様子を記録して作品化した『ここは閉じている』(2015、埼玉)などを発表。美術作品の記録、調査、保存、展覧会カタログ製作なども手掛ける。

日時

2019年9月9日 [月] ー 11月1日 [金] 
(土日祝休館)

場所

慶應義塾大学アート・スペース

対象

どなたでもご参加いただけます

費用

入場無料

お問い合わせ

慶應義塾大学アート・センター
Tel: 03-5427-1621

展覧会[アート・アーカイヴ資料展、プリーツ・マシーン]

日時

2019年9月9日 [月] ー  11月1日 [金]
(月曜〜金曜、11:00〜18:00)
休館日:土・日・祝

場所

慶應義塾大学アート・スペース

〒108-8345 東京都港区三田2-15-45 慶應義塾大学三田キャンパス南別館1F
最寄駅:JR山手線・京浜東北線田町駅、地下鉄三田線三田駅、大江戸線赤羽橋

対象

どなたでもご参加いただけます

費用

入場無料

お問い合わせ

慶應義塾大学アート・センター
Tel: 03-5427-1621

主催・共催など

主催:慶應義塾大学アート・センター
協力:Collaborative Cataloging Japan


 アニメのひとコマを人生の一日だとすれば、一生はいったい何コマになってしまうのでしょうか?[…]一生を通していかに綜合的に自分の映像をつくりあげて行くか……が、私のアニメ的思考なのです。私は一作一本コマ切り短編主義者ではありません。コマ切り短編作品をめざす作家もいれば、私のように生物学的サイクルでアニメをとらえている人間もいるわけです。[…]いかに私のように長編の中にどっかと腰をおろし、一生一作をつらぬきながら、予告編もどきの短編をいかにも完成品のようにちらつかせるのがいとむずかしきところでございます。
―中嶋興[慶應義塾大学アート・センター・アーカイヴ・中嶋興コレクションが所管するクリッピングより。掲載誌、日付は未詳だが、おそらく雑誌掲載の文章であると思われる。]

中嶋興の活動は多様である。アニメーション、写真、ヴィデオ・アート、彫刻、インスタレーション、グループ(「ビデオアース」)、企業CM、執筆、アニメーションの歴史研究、地域再生(「アニメ神社」という突き抜けた発想によって)、教育…。仮に、その多様さを内在的に捉え得るパースペクティヴがあるとするならば、それは中嶋の人生(Life)そのものだと言えるだろう。 

 中嶋は家族を対象とした作品《MY LIFE》(1971年制作開始、1977年初公開)*1 を制作している。およそ50年経った今もなお制作中の作品である。それは数十年にわたる出来事の記録をおよそ数十分へと編集し、縮約してみせる。「一生一作」である限り、全ての制作活動は同時にひとつの作品へと向けられた資料(素材)だということもできる。中嶋はアーティストであるとともに、未完の「MY LIFE」へと折り畳まれる膨大な資料群を制作するひとりのアーキヴィストでもあるのだ。会期中、中嶋は隔週ごとに会場へ訪れ、新たなる《MY LIFE》を編集する*2。また、慶應義塾大学アート・センターのアーキヴィストが会場で中嶋の年表作成と写真整理作業を行う*3。中嶋自身が自らの生を《MY LIFE》へと折り畳み、アーキヴィストは中嶋の生を年表へと折り畳んでいく。中嶋の制作の諸断片と出来事を折り畳む方法を通じてアーカイヴを作るという営みについて思考する。

*1《MY LIFE》は父親の死と息子の誕生を契機とし、1971年に制作開始された作品である。左は中嶋の母親の死を、右は娘の誕生を契機とし、生と死のコントラストを二つのフレームにおいて提示している。
*2 会期中、09/11、09/25、10/09、10/23(隔週の水曜日)の14:00-18:00にかけて中嶋自身による編集作業が展示室内で行われる。最終日に最新版の《MY LIFE》の上映とトーク・セッションを行う。
*3. 会期中は週1日程度(火・水・木曜日のいずれか)、慶應義塾大学アート・センター・アーカイヴが所管する中嶋興コレクションを用い、中嶋興年表作成と写真整理作業をアーキヴィストを中心に会場にて行う。

画像:《MY LIFE》からのスティル

● 出品予定
   《MY LIFE》
   《MY LIFE》関連資料群
 

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必ず事前にアート・センターへご相談ください。

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