慶應義塾大学アート・センター Keio University Art Center

シューベルトの歌曲と室内楽 レクチャー・コンサート 19世紀の音楽受容 2

19世紀における音楽受容の新しい形として注目されるのがハウスムジーク(家庭音楽)です。フランス革命は政治経済のみならず芸術文化の在り方やその享受にも大きな変革をもたらしました。近代市民社会の誕生と産業革命の進展は18世紀までにはなかった中産階級を生み出すことになり、芸術文化の受容層は一般市民層へと広がってゆきました。オーケストラ演奏会の急増と並んで音楽受容の一翼を担ったのがピアノの普及と平行して発展したハウスムジークでした。そこで好んで楽しまれていたのが歌曲であり、また、親しみやすい主題をもつ室内楽でした。今回はシューベルトに光をあててみました。

日時

2014年6月21日(土) 14:00~17:00

場所

慶應義塾大学 三田キャンパス 北館ホール

日時

2014年6月21日(土) 14:00~17:00[13:30 開場]

場所

慶應義塾大学 三田キャンパス 北館ホール

お申し込み方法

事前申し込み不要

費用

入場無料

登壇者/出演者

講師:平野 昭(慶應義塾大学文学部教授・美学美術史学・音楽学)
演奏:桐朋学園大学学生
松島 理沙(vo 研究科1年)、横島 礼理(vn 桐朋学園OB)、宮川 奈々(vn 研究科1年)
川相 美帆(va 音楽学部4年)、松本 亜優(vc 研究科1年)、杉木 華子(cb 研究科2年)
長田 みなみ(fl  研究科1年)、中南 孝晃(cl 研究科2年)、坂巻 貴彦(pf 研究科1年)

タイムテーブル

演奏曲目 ● F.シューベルトの歌曲と室内楽

歌曲=《死と乙女》《しぼめる花》《鱒》《岩上の羊飼い》
弦楽四重奏曲=《死と乙女》より
フルート変奏曲=《しぼめる花》
ピアノ五重奏曲=《鱒》より

(曲目は変更されることもあります)

主催・共催など

主催=慶應義塾大学アート・センター、慶應義塾大学遠山記念音楽研究基金


“歌曲王シューベルト”とはどのような意味をもつのでしょうか。短い生涯に600を超す歌曲を生み出したというだけの理由ではありません。ハイドン、モーツァルトそしてベートーヴェンにも優れた歌曲はあります。しかし、シューベルトは彼らとは違った創作姿勢から新しい芸術歌曲の世界を打ち立てたのです。生涯にわたって自分のピアノも持たずボヘミアン的な日常を送り、シューベルティアーデと呼ばれる仲間たちの援助を受けながら作曲に打ち込んでいた、というイメージがありますが、それは大きな誤りと見なければなりません。ベートーヴェンと全く同じ時代を生きたシューベルトは、実は、当時のウィーンにおける楽譜出版収入においてどの作曲家よりも多かったということです。その収入源は単価の安い歌曲にありました。見方を替えれば、シューベルトの歌曲は広く普及していたということです。

そして、シューベルトは広く親しまれていた歌曲を主題にした変奏曲楽章を含む室内楽作品を多く残しています。今回のレクチャー・コンサートではそうした作品を原曲の歌曲とともに様々な形態の変奏楽章をもつ室内楽でお楽しみいただきたいと思います。