慶應義塾大学アート・センター Keio University Art Center

書斎、境界線の移動、または唯物論と信仰について Introduction to Archives XVI: The Shadow in a Marginalia: Shuzo Takiguchi’s Room Talk Event

奇妙に聞えるかも知れないが、私はいま美術批評のありかた、その動機、発想そのものにたいして、いい表わしがたい疑問を自分につきつけている状態にいる。それが芸術作品そのもののありかたの問題と同時に私を襲うのである。[…]複雑な気持ちでこの本を世に送ることになったことを、私はあえて皮肉とは思いたくない。それはこれからの私の行為のすべてが決定することである。/読者よ、今日は! そして、さようなら、また会いましょう、を同時に申しあげたい。 一九六二年十二月

――瀧口修造「あとがき」『点』みすず書房、1963年。

 

瀧口修造は『点』(1963)において、美術批評家としてある種の使命ともいうべき展評の執筆から撤退を宣言するとともに、新たな出発の決意を表明する。『余白に書く』(1966)の3年前に示された終了と開始は、瀧口が時代へと穿った複数の「点」の破線的な連なりによって、瀧口の書斎(の活動)における「境界線の移動」を示しているだろう。同時代の美術界からの撤退、ジャーナリズムとの訣別と解釈されてきた瀧口のこの振る舞いは何を意味するのだろうか。『点』以前と以後を示す「境界線」は『余白に書く』においてどのように描き出されているのだろうか。瀧口の絶望と希望とは何であったのか。「書斎」を通してこの問題への接近を試みる。

 

対談|土屋誠一(批評家)-久保仁志(展示企画者)

Date

Friday 16th February 18:00-19:00

Venue

Keio University Art Space

Audience

Everyone welcome 

Cost

Free participation

Enquiries and bookings

Keio University Art Center
+81-3-5427-1621

Gallery talk[Introduction to Archives]

Date

Friday 16th February 18:00-19:00

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Organiser(s)

Organiser: Keio University Art Center
Grant: The Kao Foundation for Arts and Sciences